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宮崎・都城の青果店「中井上商店」のかき氷店が1周年 地元商店の挑戦

3代目の中井上将之さん

3代目の中井上将之さん

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 都城の「中井上商店」(都城市南鷹尾町、TEL0986-23-7098)が営むかき氷店が7月30日、オープン1周年を迎えた。

白熊は旬の果物が盛りだくさん

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 中井上商店は1958(昭和33)年創業の老舗青果店。3代目の中井上将之さんが昨年夏、店舗の一部を改装してかき氷店を始めた。中井上さんは「店の前は小学校の通学路。ランドセルを背負って登下校する子どもたちの姿を眺め、『この子たちに地元の商店の良さをもっと知ってもらいたい』という気持ちになった。『子どもたちの好きなもの』と思い浮かんだのがかき氷だった」と経緯を話す。「時代の流れとともに人々の好みや生活も多様化したが、商店には大型店にない良さがある。子どもたちが気軽に安心して立ち寄れるような場所をつくりたい」とも。

 かき氷は食感にこだわる。「フワフワとした食感と共に口いっぱいに冷たさが広がり、その後すっと溶けるのが理想。そのために氷を早めに冷凍庫から取り出す『緩める』という工程がポイント」と中井上さん。氷を削る際にも、氷の質が安定するまでしばらく削り、その後で器に受け止める。メニューはイチゴ、メロン、レモン、コーラ、カルピス、ハワイアンブルー(以上300円)、ミルク(350円)、黒蜜きなこ(350円)。各種トッピング(ミルク、ラムネ、パチパチ=各50円増し)も用意する。7月9日には要望の多かった「白熊」(650円)をメニューに加えた。フワフワのミルクをふんだんにかけた氷の上に同店自慢の旬の果物を惜しみなくトッピングする。

 果物の旬に合わせてフルーツ飴(あめ)も提供する。青果店ならではの品質の果物に独自の水飴を薄くコーティングする。中井上さんは「果物本来のおいしさが命。ジューシーさ、歯応え、甘さにプラスして飴の甘さとカリッとした食感を楽しんでもらいたい」と話す。「りんご飴」(450円)は、リンゴのシャキシャキした歯応えと甘さを出すために、「サンつがる」「秋映」「シナノスイート」「サンふじ」など季節とともに品種を変えていく。注文を受けて発送も行う。リンゴのほかに、シャインマスカット飴やいちご飴など旬の果物を使って作る。

 フレッシュな果物をふんだんに使ったフルーツジュースも用意。今の時期は「パイナップルジュース」(300円、果肉のせ=350円)、「桃ジュース」(400円)、個数限定で「マンゴージュース」(700円)などを提供する。

 中井上さんは「フルーツ飴もフルーツジュースも使っている果物そのものが非常に甘く自信を持って出せるもの」と話す。「老若男女問わず立ち寄れる場所にしたい。果物のおいしさを知る青果店ならではの新メニューを次々と考案しながら商店の良さをもっとたくさんの人たちに知ってほしい」と意気込む。

 営業時間は11時~17時。

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