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宮崎で光るキノコ「エナシラッシタケ」一般展示 世界初の人工栽培のものも展示

光る「エナシラッシタケ」

光る「エナシラッシタケ」

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 大淀川学習館(宮崎市下北方町二反五瀬、TEL 0985-20-5685)で7月17日、「光るきのこ展示」が始まる。主催は宮崎大学農学部森林緑地環境科学科きのこ学研究室(ピルツラボ)(宮崎市学園木花台西1)。

左から原田栄津子助教、ピルツラボの学生の杉本拓生さん、木村健人さん

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 ピルツラボでは、青島に自生する直径5ミリほどのキノコで、暗闇の中で白や緑色に発光する「エナシラッシタケ」の研究を続けてきた。エナシラッシタケは国内でも八丈島など数カ所でしか発生が確認されていない。青島は国定公園であるため一般人は夜間入ることができず、自生の様子を見る機会がなかった。

 ピルツラボで学生と共にキノコの研究をしている原田栄津子助教は「当ラボでは、青島で採取したエナシラッシタケの人工栽培による培養に世界で初めて成功した。自然保護の視点からも、人工栽培の意義は大きい。展示では、青島で採取したものの一部と、人工栽培したエナシラッシタケを展示する。展示を通して、光るキノコが宮崎の観光を盛り上げる後押しにもなるのでは」と話す。

 展示期間中、大淀川学習館では室内にテントを張り、中で光を放つエナシラッシタケの実物を観賞できる。宮崎大学工学部情報システム工学科の協力で制作したエナシラッシタケの動画を上映するほか、同キノコ以外にも県内で見つかっている光るキノコ「シイノトモシビタケ」「アヤヒカリタケ」「ギンガタケ」「ガーネットオチバタケ」などのポスターの展示や、学生2人が常駐し展示の説明を行う。同館の宮崎文化振興協会学校連携・教育支援調整監の林政孝さんは「当館は水生生物の展示や温室でのチョウの飼育などを行っている。エナシラッシタケは環境に左右される植物で、環境学習を重要視している当館とも親和性があると思い、展示の機会を設けた」と話す。

 7月24日から「宮交ボタニックガーデン青島」(宮崎市青島2、TEL 0985-65-1042)で開催する「おもしろ植物展」でも、24日・25日の2日間にわたってエナシラッシタケを展示する。展示会場となる青島亜熱帯植物園の前田高志所長は「当施設では昨年にもエナシラッシタケの展示計画があったが、新型コロナウイルスの影響で中止になっていた。エナシラッシタケの自生地である青島のすぐ近くで実物を見られる機会になっている。ほかにも食虫植物や多肉系植物などの展示も行うので、足を運んでほしい」と話す。

 大淀川学習館の営業時間は9時~16時30分。月曜定休。宮交ボタニックガーデン青島の営業時間は8時30分~17時。「おもしろ植物展」は8月31日まで。いずれの施設も入館・観賞無料。

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