高原町の文具店「and(アンド)」(高原町広原)が8月9日で1周年を迎えた。
手前の棚にはマスキングテープやスタンプなどを収納しており、自由に引き出して見ることができる
同店を営むのは関島礼史さん・美弥さん夫婦。カフェ「vote(ボート)」を4年前にオープンし、同じ建物内に文具店を併設した。「思考をほどくマテリアル」をコンセプトに、ノート、メモ帳、マスキングテープ、便箋、万年筆、インクなど、国内外のメーカーの商品をそろえる。
同店の開業を考えたのは、カフェがオープンして3年ほどたった頃。「来店客の9割以上が町外からで、往復の移動時間に見合う価値を食以外にも体験できたらと思った」と礼史さん。「買い物できる場所を作り、持ち帰った商品と共に『ハッピーだったな。また行きたいな』という気持ちを抱いてもらいたい」と考え開業に至った。「カフェとは別の場所で営むことも考えたが、コストを考えた上で同じ建物内で営むことにした」とも。
商品は、「子どもの頃から文房具が好きだった」という美弥さんならではの視点で、「面白いと思ったもの」を中心に仕入れる。店頭に立つ礼史さんは「ユーザーが使う時はどうなるかも常に考えている。必要があれば、文具についてアドバイスも行っている」と話す。礼史さん自身は文具に関心はなかったというが、「開店を機に使い始めた付けペンの書き心地が気に入っている。嫌いだった自分の字を好きになれた」と話す。「文字だけでなく、絵を描くことにも適したペンもある」と話し、美弥さんが実際に使って描いたカフェのPOPと共に紹介している。
カフェへの来店ついでに同店をのぞいていく客がほとんどだというが、文具目的に訪れる客も増えてきたという。「オンラインでも商品を手に入れることはできるが、紙の質やペンの書き心地、インクの色などを実際に確かめられるのは(リアル)店舗ならでは。気軽に試してほしい」と礼史さん。「デジタル全盛の時代に、紙やペンといったアナログな商品を通して、デジタルの時代の流れとは異なる価値観に触れられる場所を提供したい。食から文化へと広がる拠点を目指していく」とも。今後はTikTokでの情報発信にも力を入れていくという。
営業時間は13時~17時。火曜・水曜定休。