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園児に贈る「塗り絵本プロジェクト」始動 宮崎県庁職員が個人で立ち上げ

「我が家には6歳と2歳の子に続いて今年4月に3人目が生まれた。そうした家族の大きなトピックがプロジェクトを立ち上げる後押しをした」と話す長尾さん

「我が家には6歳と2歳の子に続いて今年4月に3人目が生まれた。そうした家族の大きなトピックがプロジェクトを立ち上げる後押しをした」と話す長尾さん

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 宮崎県庁職員の長尾拓さんが現在、県内の園児にオリジナルの塗り絵本を無料で配布するための資金集めをクラウドファンディング「キャンプファイヤー」で行っている。

ラフ案段階の表紙と裏表紙

 今回のプロジェクトは、長尾さんが公務員としての職務ではなく個人としての活動として立ち上げた。10万円の給付金を「給与が減っていない公務員である自分がどう使うべきか?」と考え始めたことがきっかけだったという。長尾さんは「コロナ禍で『県外客お断り』の貼り紙や感染者に対する差別など、それぞれの正義同士の衝突ともいえそうな社会の分断が報道される中、『子どもたちにこの状況はどう映っているのだろう』『ギスギスした側面だけではなく優しい世界もあることを伝え、子どもたちに社会への信頼を持てるようになってほしい』と思った」と話す。

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 クラウドファンディングで集まった資金で製作した塗り絵本は、県内の園児約4万5000人全員に配布する。作画はプロジェクトに共感した宮崎出身の大学生が手掛ける。目標金額は300万円で、1万円以上の支援者にはリターンとして絵本にクレジットを記載する。長尾さんは「実際に私の妻と子にもこの塗り絵をやってもらった。子どもに直接私のメッセージが届いたのかは分からないが、親にも気づきが生まれ、家庭内のコミュニケーションも変化した」と話す。

 現在は来年1~2月の配布を目指し、資金集めに奔走している長尾さん。「塗り絵本の巻末には、子ども自身が未来への希望を書き込むスペースを作ろうと考えている。前向きに社会と関わっていく将来イメージを自然と持ってもらいたい」と期待を込める。

 12月10日まで。