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宮崎で「第20回綾雛山まつり」 今年は幅16メートルの「大雛山」も

来場を呼び掛ける綾商工会女性部部長の篠原和子さん

来場を呼び掛ける綾商工会女性部部長の篠原和子さん

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 「綾雛山(ひなやま)まつり」が現在、宮崎県東諸県郡綾町中央通り商店街(東諸県郡綾町大字南俣)周辺で行われている。

ひな壇に数多く並んだ綾小学校の3年生の作品

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 同町に伝わる「雛山」は、コケや流木などを使って山の風景を再現し、そこにひな人形を添えたもの。古来、女性は「山の神」とされ、その神が住む「雛山」をお祝いすることになったのが始まり。このしきたりには、女の子が健やかで元気に育ってほしいという願いが込められており、江戸時代、北麓(ろく)の梅薮(うめやぶ)地区が発祥とされる。

 同イベントは、女の子の初節句の時に、家の中に作られていた「雛山」を観光客にも見てもらおうと2001(平成13)年2月、商工会女性部が商店街に展示を始めた。今年は綾町内23カ所と、宮崎市内の「フェニックス・シーガイア・リゾート」、「大淀川学習館」の2カ所で開催する。

 例年3~4メートルの伝統的な「雛山」を飾るが、今回は20周年を記念し、商工会の青年部と南九州大学の環境園芸学部「みどりの会」の学生がコラボし、南麓公民館前に「大雛山」を作成。L字型の「雛山」3つで構成し幅16メートル、奥行きが4~5メートルあり、一般的なものの4倍の大きさになる。左側は綾の町並みをイメージし、花時計や綾のつり橋がある。川が流れ、本物のコイも泳ぐ。中央には毎年飾る伝統的なものを設置。右側には、今年開催予定の東京オリンピックにちなみアーチェリー、棒高跳び、バトミントンなどを楽しむひな人形を置き、器に入った本物のおたまじゃくしの卵から、次々とおたまじゃくしがかえっている。

 「ヤマザキショップたけした」では、綾町壮年会が綾町立綾小学校3年生によるお内裏さまとおひなさまを展示。約60人の作品が並ぶ。

 「綾てるは図書館」では、ひな人形を竹の中に入れてライトアップした「ひな人形竹飾り」を設置。空から降りてきたかぐや姫をテーマにする。

 綾商工会女性部部長の篠原和子さんは「20回を記念しさまざまなイベントを企画していたが、残念ながら新型コロナウイルス対策で中止が決まった。しかし、町内23カ所には多くの『雛山』の力作が飾られているので楽しんでほしい。商店街は食事どころや土産店もあるので足を運んでもらえたら」と話す。

 「大雛山」の観覧は10時~17時。3月3日まで。問い合わせは綾町商工会(TEL 0985-77-0017)まで。

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