宮崎県綾町で11月から、地域貢献活動をアプリでスコア化する実証実験「AYA SCORE(アヤ スコア)」が始まった。
農林水産省が推進する、農山漁村のスマート定住条件強化型施策の一環。綾町地域定住推進協議会と電通国際情報サービス(ISID)が取り組む。ISIDの森田浩史さんは「近年都市住民のうち農山漁村への定住を希望する人が急増している。一方、都市部にいては実際にその地域にどのような人々が暮らしているかを知る機会は少ない。綾町は有機農業の町として知られているが、町民の地域活動も活発な地域。そうした実情をスコアとして『見える化』することで、移住促進の一助になれば」と話す。
同アプリは、綾町で開催されるイベントに参加するなどの「ふれあい活動」、ボランティアや公民館活動などの「助けあい活動」、農業に関するイベントなどの「農業応援活動」、綾町の特産品購入などの「地産地消活動」の4つの活動に携わることで独自のスコアがたまる仕組み。ユーザーはイベント会場などに設置されたQRコードを読み取ることでスコアを記録できる。ユーザーはスコア獲得量に応じてランクや称号、バッジを獲得でき、高いスコアを獲得したユーザーには町が表彰などを行う予定。
森田さんは「ユーザーにはスコアを得ることによって金銭的なインセンティブは発生しないが、町への貢献度のスコア化は利他的な行動を促したり、スコアを通した新たなコミュニケーションを生んだり、町の活性や町民の幸福度の向上にもつながる。まずは町民の皆さまに気軽に使っていただきたい」と話す。
実施期間は2021年3月までを予定する。「AYA SCORE」はiOS版はApp Store、Android版はGoogle Playで無料ダウンロードできる。