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都城市の日本茶専門店「日向時間」が4周年 客の前でいれ方レクチャー

「若い人たちにも、ぜひ日本茶本来のおいしさを知ってほしい」と話す店主の坂元寛之さん

「若い人たちにも、ぜひ日本茶本来のおいしさを知ってほしい」と話す店主の坂元寛之さん

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 都城市の日本茶専門店「日向時間」(都城市南鷹尾町、TEL 0986-77-6943)が12月、オープン4周年を迎えた。

訪れる客一人一人においしい入れ方をレクチャーする坂元さん

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 店主の坂元寛之さんが選ぶ日本茶や茶器を販売する同店。併設するカフェでは、都城市内の菓子店と提携して作った季節の和菓子や洋菓子も味わうことができる。日本茶は、坂元さんが自ら客の前でレクチャーしながらいれ、一人一人に最適な温度や茶葉の種類などを解説する。

 宮崎県三股町で茶の問屋業を営む家に生まれたものの、はじめは実家を継ぐつもりはなかったという坂元さん。東京でサラリーマンをしていたが、数年で体調を崩して帰郷。そのとき初めて、正しい方法でいれた日本茶を飲んだという。「お茶本来の柔らかなうま味が体の隅々まで染みわたり、癒やされていくのを感じた。疲れた現代人をリラックスさせてくれる日本茶のおいしさをもっと多くの人に知ってほしいと思い、実家の小売部門を担当し全国各地に飛んで茶の販路を開拓することにした」と話す。

 そんな中、「せわしなくいれたものやペットボトルでは出せない、本物のお茶の味をもっと多くの人に知ってほしい」と考えるようになり、自ら日本茶のいれ方を紹介できるカフェを併設した販売店を出すことに決めた。日々の騒がしさから離れて過ごしてもらいたいという思いをかなえる現在の店舗の場所をようやく探し当て、のんびりとして時間に追われない宮崎の県民性を表す言葉「日向時間」を店の名前に決めて2014年12月にオープンした。

 同店では通常の営業のほか、日本茶を味わってもらいながらヨガや音楽のイベントを開催するなど、さまざまな角度からお茶の楽しみ方を広めている。「一般の人にも、お茶の木からどうやって茶葉ができるのか、その行程を知ることで日本茶のファンになってほしい」と、茶農家などの仲間と共に2016年からは「みんなの都城茶」プロジェクトをスタート。茶摘みから焙煎(ばいせん)、ブレンドまで、一年を通して体験できるイベントとして、市内外から参加者が集まる。

 坂元さんは「支えてくれた仲間たちやお客さまのおかげで4周年を迎えられたことに感謝。日本茶がもたらす癒やしの時間を、変わることなく届けていきたい」と話す。

 営業時間は10時~18時。火曜定休(祝日の場合は翌日)。

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