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宮崎のブルワリー「B.M.B Brewery」が新工場 ビール通し地域内循環つくる

(右から)代表の松田温郎さん、工場長の里真彰さん、醸造アシスタントの神崎剛さん

(右から)代表の松田温郎さん、工場長の里真彰さん、醸造アシスタントの神崎剛さん

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 宮崎のクラフトビール醸造所「B.M.B Brewery」(宮崎市)が、2023年中に新工場を開設する。

国産サウナブランド「ONE SAUNA」とコラボレーションしたクラフトビール「play sauna IPA」

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 代表の松田温郎さんは2012(平成24)年、市内にビアバー「Beer Market BASE」を開店。2020年には中心市街地のアーケード通り「若草通」に移転して営業する傍ら、2018(平成30)年には自らが手がける醸造所を神宮エリアにオープンした。松田さんは「ブルワリーの開設当初からずっと変わらないのは、宮崎の食材を使い、飲んで宮崎を思い出してもらえるようなビールを造ること」と話す。

 特産品のかんきつ類である日向夏や文旦(ぶんたん)など、宮崎の素材を生かしたビール造りも行ってきた同醸造所。週に1度は仕込みをし、定番商品は作らないスタイルで醸造を続けてきた。松田さんは「ビール造りは常にトライアンドエラー。それでも、宮崎の味を代表できるようなビールを造り、かつ、ほかにないアイデアが光る商品を開発したいと、仲間たちと挑戦をやめずに続けてきた。もちろん地元の人に飲んでほしいという気持ちは第一だが、全国や海外でも評価してもらえるビールを常に念頭に置いている」と振り返る。

 醸造所を開設して5年、醸造を続けながらもできるだけ県外のビアフェスにも出展し、存在を県内だけでなく県外にもアピールしてきた。「コロナ禍や世界情勢に伴う影響は無視できないが、せっかく5年で多くのファンの方がついてくださったからこそ、より生産量を増やし、手に取ってもらうチャンスを増やしたい」と松田さんは新工場設立の背景を説明する。

 これまで一般向けに瓶ビールを製造してきたが、流通性や遮光性の観点から、新工場では缶ビールの製造に切り替えていく。

 松田さんは「工場を大きくしても、創業当初のモットーは変わらない。かつ、工場規模が大きくなれば地元の食材も多く消費ができるようになり、製造の過程で出る麦芽を地元農家へ飼料などとして提供できると考えられる。おいしいビールを造りながら、新しい地域内循環もつくっていきたい」と話す。

 現在、新工場の開業資金を募るクラウドファンディングを行っている。11月30日まで。

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