ガバメントクラウドファンディング「学生の皆さん、コロナに負けるな!ふるさと繋(つな)ぐ繋がるプロジェクト」を4月22日から、宮崎県小林市が始めた。目標金額100万円は、帰省自粛に協力した学生に応援物資を送付するために使う。
大型連休を前に、小林市では新型コロナウイルスの感染拡大につながるとして帰省を含めた都市間の往来を控えるよう協力を要請している。一方、親元を離れ市外で生活する学生の精神的孤立を懸念する声もあり、市ではふるさと納税制度を活用し「ふるさとの味や香り」を詰めた応援物資を届けるプロジェクトを立ち上げた。同クラウドファンディングの終了期間は、5月6日となっているが、「国の緊急事態宣言が解除され、人々の自由な往来が可能になった時点で募集終了」と市は考えているという。
送付予定の応援物資は、小林産の米と市内に生産拠点を置く南海服装が制作したクラフトマスク。コロナの影響で生産物を出荷できずにいる地元生産者の協力もあおぎ、順次選択肢を増やす予定。
同プロジェクトへの寄付は、ふるさと納税専用サイトのほか、地方創生課窓口(小林市役所3階)でも受け付ける。制度上、小林市民は返礼品を受け取ることはできないが寄付控除は受けることができる。宮原義久市長は「一人でも多くの学生にエールを届けたいと思う。皆さまと共に、平穏な日々を再び取り戻せるよう可能な限りの取り組みを推進していくので、ぜひご支援いただきたい」とコメントを寄せている。
小林市役所総合政策部地方創生課の深見順一さんは「一人でも多くの学生に情報を伝え、エールを送り、絆を深めることができたらうれしい。皆さんの周りに小林市出身の学生がいたら、『君のふるさとが、応援物資を送ってくれるよ』と伝えてほしい。物資を希望する場合は学生本人または保護者が、地方創生課へ電話かメールで『送付希望』と連絡してほしい」と話す。
送付対象は、小林市に在住歴があり、現在市外で生活する高校卒業以上の学生。学校の種類は問わない。帰省自粛に協力し、現住所での応援物資の受け取り可能であることが条件。問い合わせは小林市地方創生課(TEL 0984-23-1148)まで。