みやざきアートセンター(宮崎市橘通西3、TEL 0985-22-3115)で開催されている「金魚絵師 深堀隆介展【平成しんちう屋~行商編~】」の来場者が4月2日、5000人を突破した。
深堀隆介さんは愛知県生まれの現代美術家。制作に行き詰まりアーティスト活動を辞めようとした時、自身の部屋で7年間飼っていた金魚に初めて魅了され、被写体として描くようになった。升の中を金魚が優雅に泳いでいるように見える代表作の「金魚酒」は、何層にも重ねた樹脂と絵の具、鱗の一枚一枚を丁寧に描く繊細な筆使いによって表現されている。深掘さんの作品は、絵画には見えない「リアルすぎる金魚」として、ロンドンやニューヨーク、香港など海外でも展示され、日本ではテレビで紹介されたことをきっかけに大きな話題となった。
会期中は深掘さんの初期の立体作品から新作インスタレーションなどを展示する。5000人目の来場者は、春休みを利用して足を運んだという赤川さん一家で、長岡政己センター長より記念品が贈呈された。赤川さん一家は「5000人目に選ばれて驚いたが、うれしかった。展示作品の金魚が立体的で見応えがあった」と話した。
みやざきアートセンターの池部貴惠さんは「反響は非常に良く、ほかの展示に比べて前売りチケットの売り上げも好調。問い合わせの電話も多く、テレビCMを見て足を運ぶ人や深堀さんのファン、金魚マニアといった方にもご来場いただいている。九州でのこの規模での開催は初めてなので、ぜひ遊びに来てほしい。今後は来場者1万人セレモニーも開催する予定」と話す。
開館時間は10時~18時(展示室入室は17時30分まで)。5月12日まで。