宮崎県日南市の「林分密度試験地」(日南市北郷町郷之原)一帯を上空から撮影した画像が話題を呼んでいる。管理するのは宮崎県南部森林管理署(日南市飫肥5)。
同所は日南市の特産品「飫肥杉」の生育調査のために1973(昭和48)年度より設けられた実験用の植林場で、木の植えられている間隔の違いによる生育状態の変化を観察している。造船用材として軽くて柔らかい木材として重宝された「飫肥杉」だが時代の変化と共に需要が減少、それに伴い建築用材として密度の濃い堅い木材に育てようとしたのが始まり。
今回話題になったのは、同所を上空から撮った写真。幾何学的で摩訶(まか)不思議な円形模様が、「UFOによるミステリーサークルなのでは?」などとインターネット上で話題を呼んでいる。
森林管理署の野邊忠司さんは「植栽密度の違いによって樹高に差が出てきたのが驚き。まさかこのような綺麗な円形模様が浮き出てくるとは」と話す。
「当初実験開始50年の2023年度をめどに伐採される予定だったが、計画終了後の保存も検討中。飫肥林業のPRや地域の観光資源としてこれから地域活性化にも役立てていければ」と意気込む。
現在この模様は、航空写真検索サービス「グーグルアース」(位置情報は31°43‘50”N 131°23’05”E)で見られるほか、猪八重渓谷の遊歩道を登り切った対面(現在台風の影響で通行禁止、12月に復旧予定)から確認できる。