宮崎市民プラザ(宮崎市橘通西1)で9月22日、「第2回宮崎大学ビジネスプランコンテスト」決勝大会が開催され、約300人が来場した。
「動物版ナースコール」を提案しグランプリに輝いた久保洋朗さん
宮崎大学と宮崎銀行が主催する同大会は、2017年に続き2回目の開催。18組の応募の中から学内審査を通過した同大学工学部、農学部、地域資源創生学部など7組の学生が決勝に進んだ。自身の体験や研究から発見した社会課題や、その解決に向けたアイデアについて7分間プレゼンテーション。ベンチャー企業経営者やベンチャーキャピタル役員ら6人の審査員により、グランプリ、宮崎大学学長賞、宮崎銀行頭取賞や審査員特別賞などの賞が贈られた。
グランプリを獲得したのは農学部獣医学科3年の久保洋朗さんが代表を務める「Mitok(ミトック)」。勤務が深夜まで及びがちな動物病院の獣医師の労働環境改善をテーマに挙げ、AIによる画像解析技術を活用した「動物版ナースコール」を提案した。久保さんは「緊張したが、今の自分にできる精いっぱいを表現することができたと思う。いつか実現したいと温めていたアイデアなので、結果につながってうれしい」と話した。今後については、「審査員の方からいただいたアドバイスや課題をこれからの行動に生かして、『Mitok』を必ず形にしたい」と意気込んだ。
今回は新たな取り組みとして、会場ホール外で決勝進出を逃した11組の学生によるビジネスプランの展示説明会も同時開催。一般聴衆らの投票で2組がオーディエンス賞を受賞した。
審査員の宮崎銀行専務の原口哲二さんは「アメリカなどでもそうだが、良いビジネスは自然豊かな地方でこそ生まれる可能性があるということを宮崎から発信してくれた。彼らのアイデアの着眼点や根幹にある思いはとても良く、充分に実現可能性のあるものばかり。ぜひ今後の実現に期待したい」と話した。