すし店「てま鮨」(都城市中町、TEL 090-3325-6156)がオープンして、2月11日で2カ月がたった。
大将の池元翔太さんは、高校時代に都城市内のすし店でアルバイトを始め、卒業後は福岡や海外のすし店などでキャリアを積んだ。客と話すのが好きで「喜んでもらえることをしたい」と都城に帰郷し、すし店の開業を決意。池元さんは「すしは私にとってお客さまと話すツール。これまでにない、人と違うことをしてお客さまを喜ばせたい」と話す。「店長をしていた時代に、貫禄がないとアルバイトに間違われることがあった。初めはコンプレックスだったがこれを売りにしようと、『日本一貫禄がないすし店』をうたっている」とも。
モットーは、「手間をかけて丁寧に仕込み、納得いくものだけを提供すること」。その思いは屋号にも込めた。「信頼できるところから仕入れている」と話す魚は、開業前には宮崎や福岡、鹿児島の市場を奔走し、マグロ専門仲卸の「やま幸」(東京都中央区)、「長谷川水産」(宮崎市雀田)などのものを使用。米やワサビなどは三股町産のものを使う。「生産者の元を訪ね、一生懸命に育てている生産者のものを使いたい。品質も大切だが、それ以上に人間性のある生産者の産品を使いたい」と池元さん。
昼営業・夜営業共に1日2組限定。ランチは5,000円、ディナーは8,000円と1万2,000円のコース料理を用意する。3日前までの完全予約制。
「お客さまが5人いて、そのうちの1人でも喜んでくれない人がいたら、その日の自分は0点という覚悟でカウンターに立つ」と池元さん。「江戸の魚を使った江戸前ずしがあるが、私は都城の良さや人の優しさをすしで表現した『都前(みやこまえ)』を打ち出していきたい。都前のすしをきっかけに、全国から足を運んでくれる人が増えたら」とも。
営業時間は、ランチ=12時~、ディナー=18時~22時。