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宮崎市の「押川弁当」が移転 叔父から受け継いだ味とともに再出発

押川弁当本店 2代目店主 橋本径さん(右から2番目)とスタッフの方々

押川弁当本店 2代目店主 橋本径さん(右から2番目)とスタッフの方々

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 「おしべん」の愛称で親しまれてきた「押川弁当」が8月23日、新店舗(宮崎市大字恒久字野中、TEL 0985-52-1237)へ移転した。

初代店主・押川正見さんの味を守り続けているチキン南蛮

 1991(平成3)年に初代店主の押川正見さんが宮崎市大淀で創業した同店。「レストラン感覚をお弁当で」という趣旨の下、注文を受けてから調理し、できたての弁当を販売してきた。2代目店主の橋本径さんは「創業以来約30年間、営業を続けてきた愛着のある店舗ではあるが、建物の老朽化が進み、耐震工事も難しいと判明したため移転を決意した」と話す。

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 看板メニューは自家製タルタルソース付き「チキン南蛮弁当(洋風)」(600円)、「のり弁」(450円)、チキン南蛮、エビフライ、ハンバーグが入った「スペシャル弁当」(750円)など。

 創業者の押川さんは、東京のホテルで10年ほど洋食の修業を積み、宮崎へ帰郷。チキン南蛮の元祖として知られる「おぐら」、スーパー「ナガノヤ」や「ウメコウジ」を展開する「永野」を経て「押川弁当」を開業した。「永野」在籍中には、タルタルソースやチキン南蛮の作り方を従業員に伝授し、現在同店で販売されているタルタルソースは押川さんのレシピが基となっているという。

 橋本さんによれば「元々叔父は洋食店の開業を望んでいたが、仕事帰りによく寄っていた弁当屋のご夫婦から『ここで自分たちのあとを継いで弁当屋をやらないか』と相談され、1年ほど悩んだ末に弁当屋を引継いだと聞いている。当店のキャッチコピー『レストラン感覚をお弁当で』は叔父の洋食コックとしての経験を生かし、レストランで食べるようなメニューを弁当で提供したいという思いがあったから」という。

 2016(平成28)年には、押川さんと15年一緒に働いた甥の橋本順さんが独立し、2号店「押川弁当 みなみ」を開業。押川さんが健康を害したことから、今年5月に甥である橋本さんが本店を継いだ。継承時について橋本さんは「自分も独立したいという希望があったので、本店を継ぐ際には、叔父と何度も話し合い、けんかになったこともあった。叔父が倒れたことをきっかけに『押川弁当を身内が継がなければ一代で廃業する、他人にはやりたく無い』という叔父の強い思いや従業員のことなどいろいろ考え、押川弁当の名前を無くしてはいけないと思い継ぐことを決意した」と振り返る。

 「ずっと国産肉と手作りにこだわり、タルタルソース、南蛮酢、肉、その他全て創業時と同じ材料と作り方を守っている。移転して店舗は新しくなるが、叔父から受け継いだ『おしべん』の味は変わらない」と橋本さんは笑顔で話す。

 営業時間は9時30分~20時(日曜は15時まで)。月曜・第3日曜定休。

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