小林市で肉牛「やまちくアン黒」を肥育・販売する山之口畜産(堤、TEL0984-24-1183)が9月10日、市内に牛肉の冷凍自動販売機を設置した。
「やまちくアン黒」はアンガスと黒毛和牛を掛け合わせた素牛を、16カ月にわたり肥育した山之口畜産のオリジナルブランド牛。同社で肥育する1300頭のうち約900頭が「やまちくアン黒」という。米ぬか、ブドウかす、オリーブかす、焼酎かすなどをブレンドした独自の飼料と良質な地下水、独自の肥育法で育てた牛の肉質は柔らかく、しっかりとしたうま味とあっさりとした脂のバランスが特徴。
今回、自動販売機を導入した経緯について生産・販売を担当する山之口祐仁さんは「できるだけ多くの人に『やまちくアン黒』を味わってほしいと思った。国道沿いの目に付きやすい場所に自販機を設置することで商品を広く周知できる。また現在、商品の生産・販売を1人で行っているため、直売所にくるお客さんとタイミングが合わずに対応ができないことがあるが、自販機ならいつでも気軽に1つから購入できる。コロナ禍ということもあり自販機の気軽さが受け入れられるのではないかと思った」と話す。
現在、自動販売機で販売しているメニューは「焼肉セット(300グラム)」(3,500円)、「ローススライス(300グラム)」(2,500円)、「牛串(5本)」(2,000円)のほか、「ぎょうざ6個」(350円)、「ハンバーグ」(860円)も用意する。季節に合わせてメニューを入れ替える予定という。
山之口さんは「これをきっかけに『やまちくアン黒』のファンが増え、直売所やオンラインショップものぞいてもらえるようになったらうれしい」と話す。「牛肉自販機が街の明るい話題になれば」とも。