宮崎県串間市の焼酎メーカー「松露酒造」(串間市寺里1、TEL 0987-72-0221)が本格焼酎「genshu.」を販売している。
同社の「焼酎の原酒は日本の代表的なスピリッツとして、海外で日本酒が『sake』と呼ばれるように、焼酎を『shochu』、原酒を『genshu』と呼んでもらいたい」との思いから、構想に約2年を費やし、「genshu」シリーズとして販売を始めた。
第1弾となる「genshu.宮崎紅」は「黒麹仕込み松露」の原酒で、地元・串間産宮崎紅を使った原酒を3年以上貯蔵熟成させたもの。濃厚な甘みとほうじ茶のような香ばしい香りがアクセントとなっており、ベリー系のソースやデザート、赤身の牛肉とも合う。アルコール度数は37%、価格は720ミリリットル=3,410円。
第2弾の「genshu.米熟成」は白麹とタイ産米で造った2004(平成16)年蒸留の長期熟成米古酒の原酒。長期熟成による蒸米の柔らかな香りと麹由来のバニラが特長。しょうゆを使った煮込み料理や和菓子、バニラアイスなどとも合うという。アルコール度数は39%、720ミリリットル=3,630円。10月12日出荷開始。
第3弾の「genshu.玉茜」は鹿児島県産「玉茜」という品種の芋を使った白麹仕立ての原酒。ダージリンのような紅茶やトロピカルな香りで、全体的な味わいはドライさが残り、引き締まった印象。生トマトや梅やオリーブ、生クリームとも相性がいい。アルコール度数は35%、720ミリリットル=3,520円。12月1日出荷開始。
ラベルは一滴のしずくの中に焼酎の原料である水、酵母、芋を表現した。同社社長の矢野裕晃さんは「ラベルのデザインは東京のデザイナーの友人に依頼。イメージしたことを形にしたり、色味の微妙な調整などが大変だった」と話す。
矢野さんは「お薦めの飲み方は炭酸割り、少し甘みが欲しいときはトニックウオーターを足したり、自由に楽しんでお酒を飲んでもらうことが一番。ぜひ、焼酎が苦手な人、飲んだことがない人に飲んでもらいたい。原酒から夜の晩酌の幅を広げてほしい」と話す。