「喫茶らくがき」(宮崎市清水1、TEL 090-4980-1232)が10月1日、リニュアルオープンして2カ月を迎えた。
店主清水岩生さんの両親が1948(昭和23)年、県庁西隣に「茶房橘」の名でオープンしたのが同店のルーツ。宮崎マンガクラブを主宰していた父親の清水則光さんはかつて、ポスターやテレビのテロップなどを描いており、店の壁に紙を貼って客に落書きしてもらい、その絵や文章をヒントに世相漫画などを描いていたという。こうしたエピソードもあり、1955(昭和30)年に「喫茶らくがき」に名前を変えた。
清水さんは、父親が他界して数年後の1974(昭和49)年に店を継いだ。1997(平成9)年には市内にある百貨店「ボンベルタ橘」の3階の店を任され、23年間営業を続けたが、同施設からの撤退が決まり、5月20日に閉店した。その後、清水さんの大工の友人から「民家カフェがはやっているから、自宅を喫茶店にしたらどうだろうか」と提案を受け、和室を改装。「ボンベルタ橘」で使っていた工芸家具や食器を置き、8月1日にリニュアルオープンした。
ドリンクメニューは、生コーヒー豆をロースターで焼き、時間をかけて布ドリップする自家焙煎(ばいせん)コーヒー4種(450円~480円)など。ランチメニューはサラダ、コーヒー、デザートが付いた「ヘルシートマトライスのやわらか玉子オムライス」「おなじみオリジナルドライカレー」「ミートソーススパゲティ」(以上850円)など。一番人気というドライカレーは、炒めたひき肉、タマネギ、リンゴ、トマトにフルーツソースを入れ、3時間煮込み、数種類のスパイスで炒めたご飯にフライドオニオンを添えて提供する。オムライスは、デミソースをかけたトロトロの卵に、タマネギを入れたケチャップライスで作る。
予約でテークアウトにも対応。オムライス、ドライカレー(以上450円)、ツナサンド(500円)など用意する。オプションで、ホットコーヒー(30円)も付く。
清水さんは「自宅を改装しているので、好き嫌いはあると思うが、気に入っていただければゆったりした時間を過ごしてもらえると思う。今後は、お客さまとのコミュニケーションを大切にしながら、余生を楽しみたい」と話す。
営業時間11時~16時(ランチの提供とテークアウトは、11時30分~14時30分)。日曜・祝日定休。席数は17席。