宮崎市中央通のワインバー「HaNa」(宮崎市中央通7、TEL 0985-38-8787)が3月、オープンして10周年を迎えた。
ホテルやレストランでソムリエとしてワインを提供していた高橋裕喜さんが、2008年にオープンした同店。高橋さんは「ソムリエの仕事を続ける中で、ワインには『堅苦しい』『気取っている』という印象を持たれがちということが気になっていた。もっと気軽にワインを楽しんでもらう場所を作りたいと思い、店を開くことにした」と話す。店名は、以前祖父が営んでいたという同名の食堂からとった。
同店にはメニューを置かず、高橋さんが来店客にその日の気分やどのような味のワインが飲みたいのかを尋ね、おすすめのワインを提案する。「『ちょっと曇り空の昼下がりに、すっきりした気分になりたい時に飲む白ワイン』や『女優の〇〇さんのような赤ワイン』など、お客さまの注文もユーモアに富んでいるが、その一つひとつに丁寧に応え、その人だけの1本を提供するようにしている。産地や年代などの情報だけではワインの本質は分からない。それよりもまず、そのお客さまにおいしいと思っていただくことが大切」と高橋さん。
客とのコミュニケーションを大切にしたいと、10周年を機に店内を一部改装。これまでテーブル席を置いていた場所にまでカウンター席を延長した。高橋さんは、「節目の年を迎えたが、お客さまとの距離感を大切に、おいしいワインを楽しんでいただける空間にしていきたい」と抱負を話す。
営業時間は19時~翌1時。日曜・祝日定休。