宮崎市の高齢者配食サービス「まごころ弁当 宮崎南店」(宮崎市大淀4、TEL 0985-71-4508)が、オープンから5カ月を迎えた。
3月13日にオープンした同店。オーナーの片岡大祐さんは、営業職を約10年経験した後、父親の生まれ育った宮崎に移住し、介護福祉士の道に進んだ。片岡さんは「介護福祉士の仕事をする中で、高齢になっても食事を楽しみにされている方や、買い物や調理ができなくなることで、栄養が偏りがちになる方が多いことに気付いた。これまでの経験を生かしながら食で高齢者の方をサポートしていきたいと思い、介護施設での給食経験のある妻と共に、開業に至った」と話す。
「まごころ弁当」は、シルバーライフ(東京都新宿区)が全国に約700店舗を展開しており、宮崎では3店舗目となる。利用者のニーズに合わせた食事の内容や形態で弁当を提供する。
メニューは自社工場で管理栄養士が監修の下、衛生面にも栄養面にも考慮して作り、アレルギーや利用者の嗜好(しこう)にも対応する。低カロリー・低塩分の「まごころ小町」(410円、大=432円)や咀嚼(そしゃく)困難の人向けの「やわらか食」(おかずのみ=756円、おかゆ付き=799円)など。昼・夕食を配達しており、配達料は無料。初回は無料で試食ができるサービスも用意する。
同店独自で「3分間無料サービス」も提供している。配達時に、服薬の声掛けや、弁当の温め、電球交換など、利用者からの要望に応えるというもの。
片岡さんは「弁当を配達するだけでなく話し相手になったり、利用者の様子の変化などにいち早く気付けたりできる役割も担えるのではと思い、『3分間サービス』を始めた。配食することで、利用者の方が少しでも元気になってくれるとうれしい」と話す。「まだまだ配食サービスの認知度が低く『どんなものなのか分からない』という声をよく聞く。食事のことで困ったことなどあったら、何でも問い合わせしてほしい」とも。
配達エリアは宮崎市(一部地域を除く)、清武町、田野町周辺。