見る・遊ぶ

宮崎県立美術館で「ヨハネ・パウロ2世美術館展」 ポーランド料理の提供も

(左から)会場の前に立つ学芸員の手塚朱映さん、監視員の新名寿世さん

(左から)会場の前に立つ学芸員の手塚朱映さん、監視員の新名寿世さん

  • 15

  •  

 「ヨハネ・パウロ2世美術館展」が現在、宮崎県立美術館(宮崎市船塚3、TEL 0985-20-3792)で開催されている。

コラボプレート。観覧チケットを見せると110円の割引を実施

[広告]

 同展では、ポーランド・ワルシャワにあるヨハネ・パウロ2世美術館のポルチェンスキ・コレクションを展示している。同コレクションでは「中世から近代までの、西洋絵画の流れをたどれる」という。学芸員の手塚朱映さんは「年間3回ほど特別展を行っているが、毎回ジャンルが異なる。油彩で西洋美術の展示会は久々」と話す。

 作品は全部で61点用意し、西洋絵画の伝統的な主題に基づいて「母と子」「神話と伝説」「肖像」といった3つの章に分けて紹介している。ルーカス・クラーナハ(子)の「聖母子」や、ウィリアム=アドルフ・ブーグローの「ビーナスとキューピッド」などの作品も並ぶ。「3つの章の中でも類似する主題でまとめたり、特に目立たせたい絵画の壁は色を変えたりするなど、こだわった」と手塚さん。

 同展の魅力について、手塚さんは「ブーグローのビーナスの絵ではビーナスがキューピッドをおぶっている姿が描かれているが、西洋美術ではあまり見られない表現。ほかにも、西洋だけではなく、アフリカなど各大陸の人種が描かれた絵画など、日本ではなかなか見ることのできない絵や表現なども多い。そういう細かい部分も楽しんでいただけたら」と話す。

 「西洋美術は一見ハードルが高いが、見方や作者を知ると誰でも気軽に楽しめるようになると思う。絵画好きの人はもちろん、全く知見がない人でも少しでも興味があれば来館してほしい」と話す。8月12日・19日の14時からは、手塚さんによるギャラリートークも開催する。

 同館1階にある喫茶店「ぴあアート」では、展示会の開催に合わせてコラボメニュー「ポーランドプレート」(1,540円)を提供している。プレートにはポーランドのギョーザ「ピエロギ」や、ヨハネ・パウロ2世の好物だったというデザート「クレムフカ」などが並ぶ。落合美香店長は「本場のピエロギはコショウが利きピリッとしているが、今回は日本人の口に合わせてマイルドで食べやすい味付けにした」と話す。

 開館時間は10時~18時。月曜休館。観覧料は、一般=1,200円、中学・高校・大学生=700円。8月27日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース