概要
AGRIST株式会社(本社:宮崎県新富町、代表取締役:秦裕貴)は、この度、社会的インパクト評価の専門家集団であるアンドパブリック株式会社(本社:神奈川県二宮町、代表取締役CEO:桑原憂貴、代表取締役CHRO:長友まさ美)と、農業分野におけるインパクト投資の可視化と推進に向けた実証実験を開始することをお知らせいたします。この提携により、AGRISTが提供するAI搭載型自動収穫ロボットを活用したスマート農業がもたらす社会的・経済的インパクトを明確に評価・可視化し、持続可能な農業への投資を加速させることを目指します。
AGRISTについて
AGRISTは、テクノロジーで農業課題を解決し、100年先も続く持続可能な農業を実現するスタートアップ企業です。AIを搭載した自動収穫ロボットを活用したスマート農業を全国で展開しています。拠点は、国の地方創生優良事例にも選出された農業が盛んな宮崎県新富町です。2023年までに農林水産大臣賞を含む国内外で20以上の賞を受賞しました。
アンドパブリック株式会社について
「公共の力をともに革新しよう」を掲げ、組織や事業の創出する社会価値の可視化・最大化を支える各種支援プログラムやインパクトマネジメントツール「パーパスボード(R)」の開発に取り組むインパクトデザインカンパニー。
URL:https://andpublic.jp
このリリースのポイント
- 社会的インパクトの専門家、アンドパブリックとの強力なタッグによる実証実験:アンドパブリックが持つインパクト評価・可視化のノウハウと、AGRISTが培ってきた農業DXの知見を融合し、農業分野におけるインパクトを測定する具体的な方法論を確立します。
- 農業分野における新たな投資機会の創出:AIロボットによる収穫効率化や生産性向上、労働力不足解消といった具体的な成果を数値で示し、インパクト投資家への訴求力を強化します。
- 「みどりの食料システム戦略」への貢献:持続可能な食料生産体制の構築に向け、テクノロジーとインパクト評価の両面からアプローチします。
- 「農業インパクト投資パッケージ(仮)」の共同展開:本実証実験で得られた知見とノウハウを、他の農業従事者にも展開し、農業全体のインパクト投資を促進します。
背景:持続可能な農業への新たな資金循環を
日本の農業は、高齢化による担い手不足、耕作放棄地の増加、気候変動による収穫量の不安定化など、喫緊の課題に直面しています。これらの課題解決には、テクノロジーの活用はもちろんのこと、持続可能性を重視した新たな資金循環が不可欠です。近年注目を集めるインパクト投資は、社会や環境にポジティブな変化をもたらすことを意図した投資であり、農業分野においてもその有効性が期待されています。
AGRISTはこれまで、AI搭載の自動収穫ロボット「L」を開発・提供することで、ピーマンなどの作物の収穫作業を効率化し、農家の皆さまの負担軽減と生産性向上に貢献してきました。2024年5月には、宮崎県新富町内の複数農家で導入が開始され、収穫作業時間を平均で約30%削減するなど、具体的な成果を上げています。
しかし、これらの技術革新がもたらす社会的・経済的インパクトを客観的かつ定量的に示すことは、これまでの取り組みだけでは十分ではありませんでした。そこで、社会的インパクト評価のリーディングカンパニーであるアンドパブリックとの実証実験を通じて、AGRISTの事業が創出するインパクトを「見える化」し、より多くのインパクト投資家からの資金流入を促すことで、持続可能な農業の実現を加速させることを決定しました。この取り組みは、農林水産省が推進する「みどりの食料システム戦略」の目標達成にも寄与するものと確信しています。