プレスリリース

学校と連携した海洋教育プログラム「海と上南方小プロジェクト~海の学校2024~」を開催しました!

リリース発行企業:海と日本プロジェクト広報事務局

情報提供:

一般社団法人 海と日本プロジェクトinみやざきは、2024年9月6日(金)に上南方小中学校の6年生を対象に、学習として「海へ行く機会」を創出し、宮崎県の海洋教育のモデルを作ることを目指した海洋教育プログラム「海と上南方小プロジェクト~海の学校2024~」を開催いたしました。 このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環として実施しています。





イベント概要


(一社)海と日本プロジェクトinみやざきは延岡市立上南方小中学校と連携し6年生を対象に、学習として「海へ行く機会」を創出し、宮崎県の海洋教育のモデルを作ることを目指して、海洋教育プログラムを行うことになりました。海が少々苦手な児童も興味を持って学習に臨むことができるよう、事務局は教育委員会などと連携しながら県内の海洋教育の課題等を抽出し、学校が主体的に活動できるような新たな海洋教育を実施していきます。本プログラムは、学習や体験学習(計6回)を行い、総決算として11月に成果発表会を行います。
最終的に、児童たちが未来の宮崎の海に対してどのように向き合うかを明確にし、どう行動すべきかを判断できるアクション形成を目標としています。

日時:2024年9月6日(水)9時00分~15時30分
場所:宮崎県延岡市上南方小学校
参加者:上南方小学校6年生 19名
講師:地引き網体験(紺碧 甲斐宏明さん)
シーカヤック(ノベ☆スタNPO法人 ひむか感動体験ワールド 成崎 聡さん 他2名)

はじめに
これまでに5回の学習を通じて、海についての理解を深めてきた19人の児童たち。
1回目の学習では「山・川・海のつながり」、2回目では「海の恩恵」、3回目では「海の課題と水産資源」、4回目では「海の環境と生態系」について学びました。5回目では、海に囲まれた「島野浦学園」との交流学習や、地元の海の課題を学びました。最後の学習となる6回目は、延岡の伝統漁法「地引網漁」の体験や、海を体感できる「シーカヤック」を実施します。

▼これまでのイベントレポートはこちら
第1回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002593.000077920.html
第2回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002637.000077920.html
第3回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002661.000077920.html
第4回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002724.000077920.html
第5回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002783.000077920.html

延岡の伝統漁「地引網漁」に挑戦!


子どもたちが訪れたのは、宮崎県延岡市の須美江海水浴場です。ここで昔から行われている漁法「地引網漁」を体験しました。この体験を通じて、漁師の仕事を学び、自然の大切さや仕事の大変さ、やりがいなどを体感することで、子どもたちに好奇心や感謝の心を育むことも狙いとしています。
この日は、同町で漁師をしながら民宿を経営している甲斐宏明さんから、地引網漁について教えていただきました。地引網漁は、海に網を設置し、陸からロープを引いて網を引き揚げる漁法です。長さ約100メートルの網を引くのは小学生にとってかなりの重労働。そこで同小学校の5年生(13名)も一緒に地引網体験を行い、計32名で協力をして、一緒に網を引き揚げることになりました。

甲斐さんが地引網の歴史や注意点を説明した後、「今日は獲れた魚がお昼ご飯になります!一生懸命漁をして、一緒に美味しい魚を食べましょう!」と声をかけると、子どもたちは一列に並び、一斉に力を合わせて網を引き始めました。10分ほどみんなで力を合わせて網を引っ張ると、海面から少しずつ魚が見えてきました。子どもたちは「いた!」「すごい!」「たくさんいる!」と歓声を上げ、元気よくはねる魚を手に取り、「この魚は何ですか?」と甲斐さんに尋ねながら、初めて見る魚を興味深そうに観察していました。
この日は、イトヒキアジやカンパチ、フグなど10種類以上の魚が獲れました。また、ゴンズイやエイといった毒を持つ危険な魚も網にかかり、漁は必ずしも食べられる魚だけではないということも学びました。

甲斐さんは、獲れた魚をその場でしめる「活き締め」を実演してくださいました。美味しく魚を食べるためには、できるだけ早く「神経を締める」ことが重要だそうです。神経を締めることで、筋肉の動きを止めて魚に余計なストレスをかけず、身がパサつくのを防ぎます。
この後は、活き締めされた魚を、甲斐さんが経営する「民宿紺碧」で魚のフライやアラ汁に調理していただきました。海を眺めながらの昼食で、獲れたばかりの魚を使ったフライはふわふわで、子どもたちは「今まで食べた魚のフライの中で一番おいしい!」と満面の笑顔を見せていました。



海抜0m!海を体感しよう!


続いて、シーカヤック体験では海抜0メートルから海を観察し、海と触れ合いながら海流の仕組みや海での安全対策、万が一の際の命の守り方について学びました。シーカヤックの講師を務めたのは、ノベ☆スタNPO法人ひむか感動体験ワールドの成崎聡さんと他2名のスタッフです。まず、パドルの使い方やカヤックが転覆した際の対処法などを陸上で学んだ後、児童たちは隣の島に向かって自由にパドルを漕ぎながら、海や波の感触を楽しみました。
カヤックに乗った児童たちは、進む方向によってスピードや揺れの違いを体感していました。スムーズに進む子もいれば、操作に苦労する子もおり、それぞれが波の感触を楽しんでいました。また、魚を観察しながら楽しむ様子も見られました。海と非常に近い距離でカヤックを体験したことで、「まるで海と一体になった気分で、とても心地よかった」「実際に乗らなければ味わえない感動があった」といった声が聞かれ、海上での景色を堪能し、最後の学習を終えました。



振り返り


4月から始まった延岡市立上南方小中学校との連携による海洋教育プログラムでは、「山、川、海のつながり」という自然環境の相互関係から学びを深めました。山に蓄えられた栄養豊富な水が川を通じて海に流れ込み、それが延岡の豊かな漁場を支えているという自然の循環を理解することで、海から離れた場所に住む自分たちの町も、海にとって重要な環境を生み出していることに理解を深めました。
また、この学びを進める中で、魚を食べるのが苦手だった児童たちにも変化が見られました。放流体験や地引網体験などの実践的な活動を通じて、「魚を食べてみよう」という前向きな意識が芽生え、「魚をたくさん食べること」「魚を好きになること」「自然を大切にすること」が、海を守るために大切であることを学び、最終的には、海との向き合い方や今後どのように行動すべきかについて考えられるようになるなど、成長の様子が多く見られました。この学習を通して、児童たちの海に対する意識も大きく変わったようです。
これからの学びは、11月に学校主催の「いちいがし発表会」で成果を発表する予定です。

参加した児童たちの声


・はじめの学習から比べると、海や魚を意識するようになり、前よりも魚が美味しいと思うようになり、食べることに感謝するようになった。これからも海や魚を大切に思い、もっと好きになっていきたい。
・この学習を通して「海と山は繋がっている」ことや「自然を守らなければいけない」ことを知って、自然も大切だし、生き物も大切だから、自分に出来ることから自然を大切にしたいと思った。
・学習が終わっても、たくさん魚を食べて、魚をもっと好きになって、海を守れる一人になりたい。

<団体概要>
団体名称:一般社団法人海と日本プロジェクトinみやざき
URL:https://miyazaki.uminohi.jp/
活動内容:日本財団「海と日本プロジェクト」の理念のもと、宮崎の豊かな海を未来へ引き継ぐ活動を行っている。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/

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