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宮崎・綾町の美容室が害獣肉でペット用「ヨシダジャーキー」を製造・販売

「旅する美容室の狩りする美容師」吉田健大さんがペットフードブランド「ヨシダジャーキー」を立ち上げた

「旅する美容室の狩りする美容師」吉田健大さんがペットフードブランド「ヨシダジャーキー」を立ち上げた

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 綾町の「旅する美容室」(東諸県郡綾町南俣)店主の吉田健大さんが、ペットフードブランド「ヨシダジャーキー」を立ち上げた。8月8日から同美容室で販売している。

「犬のおやつ」とラベルに記載されているが、ふりかけは猫にも人気

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 東日本大震災をきっかけに福島県から綾町へ移住した吉田さん。同町の自然豊かな環境に触発されて2013(平成25)年に第一種銃猟免許を取得。許可を受けて有害鳥獣駆除を行ううちに冷凍庫2台分の鹿肉が貯まり活用法を探していた。吉田さんは「自分自身も食べるので鹿肉ジャーキーを手作りしていた。愛犬の『まる』にもおやつとして毎日あげていたが、目をキラキラさせて食べてくれる姿を見ているうちにペット用として販売できるのではないかと考えた」とブランド立ち上げのきっかけを話す。

 ジャーキーなどに加工する肉は、有害鳥獣駆除で捕獲した鹿肉を使う。60~75度で10~12時間乾燥させペットが食べやすい固さに仕上げた「シカジャーキー」、「シカ肉付きあばら骨」(以上850円)、常食しているフードにトッピングする「シカドライふりかけ」(1,200円)など。「温度や乾燥時間に関しては、まだまだ研究中」と吉田さんは笑顔で話す。ジャーキー製造は美容室を営業しながら1人で行っている。

 吉田さんは「これは自分の鹿への言い訳になるが」と前置きして「人の都合で殺し、肉のよい部分だけ取って、残りは捨てるという行為に疑問を感じていた。ジャーキー加工の際に出る肉片を集めて、ふりかけを作るなど、もらった命を無駄にすることなく活用することで鹿に対して『許して』という気持ちを込めている」と自身の思いを話す。

 現在「ヨシダジャーキー」は「旅する美容室」を含む3店舗で販売。吉田さんは「1人で製造しているので製造量に限りがあるが、将来的には予約制販売で一番おいしい期間の『ヨシダジャーキー』を提供できるようにしたい。当美容室以外の取扱店については、インスタグラムのプロフィルで順次案内しているのでそちらを見てほしい」とも。

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