宮崎県国富町企画政策課(TEL 0985-75-3111)が現在、町の観光案内冊子「よりみち国富町」を無料配布している。
情報誌「クニトミmagazine」の5号目として発行した同冊子。同町が、県外在住で祖父が宮崎県出身の文筆家・甲斐みのりさんに「(町の)外から目線」で制作してもらおうと、取材先を選ぶところから執筆・監修までを依頼した。写真は吉次史成さん、デザインは横須賀拓さんの県外在住者が担当する。
誌面では、町内の「白玉まんじゅう」の店を店舗ごとのストーリーを交えて紹介するほか、ふるさと納税の返礼品にもなっている紙製の「猫ちぐら(猫用の寝床)」などについても触れる。
表紙に採用したのは郷土玩具の「法華嶽うずら車」。作り手が減り、現在は1人の職人が作る「法華嶽うずら車」は、イヌタラの生木を使い、1日に10個ほどしかできないという。
国富町企画政策課の伊藤孝さんは「国富町は宮崎市と人気観光地の綾町の間にあり、通過してしまう人も多い。冊子をきっかけに、ランチやおみやげを探しに『よりみち』してほしい」と話す。
同冊子は県内各所や東京と大阪の宮崎県事務所、掲載店に設置する。同町にメールで申し込んだ希望者の取り寄せにも対応する。伊藤さんは「甲斐さんのインスタグラムへの申し込みや、他市町村からもほしいと申し出があり、残数は半分ほどになった。送付希望者の9割は女性だが、男性が見ても面白い内容になっている。町民は気づけない町の魅力も掲載されているので、ぜひ手に取ってほしい」と話す。