写真展「野良 『地域猫・外猫』たちの記憶」が現在、「MRT micc」(宮崎市橘通西4)2階のギャラリースペースで開催されている。
展示している写真。撮影時には猫と目線を合わせることを心がけたという
撮影・企画したのはフォトグラファーの久保徹さん。36年間の航空自衛隊勤務を経て、趣味だった写真活動に力を入れるようになった。現在は「猫久保徹」の名で、地域猫や外猫の写真を撮影している。
幼い頃から猫好きで、自宅で飼っていたこともあるという久保さん。「数年前に地域猫活動を知り、その実態や活動内容を写真という形で広めていきたいと思うようになった。飼い猫の平均寿命は15歳前後と言われるのに対し、地域猫や外猫は3~5歳が平均寿命。厳しい環境でも必死に生きる猫の生きた証しを残したいという思いもあった」と話す。
展示する写真は久保さんが3~4年前から撮り続けたもので、延岡市から都城市にかけての県内の幅広い地域で撮影している。リラックスした表情や、強い警戒心を感じる鋭い目付きの表情など、さまざまな写真を展示。「同じ猫の写真でも年月を重ね、人間に慣れることで表情にも変化が出ている。その部分にも注目してほしい」と久保さん。「写真展だが、あえて写真にはタイトルや説明を付けなかった。それぞれが猫の表情から、何かしらの感情を受け取ってほしい」とも。
久保さんは「近年、地域猫活動に積極的に取り組む動きが全国各地で見られるが、まだまだ知られていない部分や課題も多くある。この写真展をきっかけに少しでも地域猫・外猫やその活動に興味を持ち、理解を深めてもらえたら」と話す。
開館時間は10時~19時。観覧無料。8月18日まで。