「県防災の日フェア」が5月26日、イオンモール宮崎(宮崎市新別府町)で開催される。主催は宮崎県危機管理局。
街並みやバス内の写真からアニメーションを制作(資料提供=スタジオ一撃)。ナレーターは岩田陸さん、アニメーションは中村ひかるさんが担当
県が定める「防災の日」である5月の第4日曜に行う同イベントは、「より多くの人に防災に触れてもらい、興味関心を持ってもらうこと」を目的としている。当日は県のキャラクター「みやざき犬」による防災クイズやスモーキー迷路、避難所・消火体験ができるほか、宮崎県危機管理局危機管理課が制作した防災アニメも披露する。
同アニメは、危機管理課が2022年度に実施した「県防災小説コンテスト」の最優秀作品をアニメ化したもの。最優秀賞を受賞した佐土原高校3年の中谷一路さんの小説「絶望の中のクリスマス」を元に制作した。クリスマスを目前にした宮崎市中心部で大震災が起こり、高校生の主人公が避難所まで逃げるという内容。
制作プロデューサーでテレビ宮崎商事の営業部長・坂本奉文さんは「作者のイメージを崩さないよう中谷さんと打ち合わせを行い、小説を忠実に再現した。宮崎交通バスや街並みなど、宮崎を舞台にしていることが一目で分かるアニメーションは、県民からも身近に感じてもらいやすいと思う」と話す。
同市危機管理課の防災企画担当主任主事・田中児真さんは「多くの人が『災害は自分の身に起こらない』、起きたとしても『周りの人が避難していないから』と逃げようとしない。当アニメは恐怖心をあおるものではなく、災害時の周囲との関わり合いや避難所での過ごし方のイメージを深めるものになっている。災害は自分の身にも起こり得るものという発想を持ってほしい」と話す。「防災アニメやイベント活動などを通して、個人が持っている『逃げるスイッチ』を押していきたい」とも。
開催時間は10時~16時。入場無料。イオンモール宮崎ひなたテラスと駐車場の2カ所で行う(雨天時は出展内容に変更あり)。同アニメは県のYouTube公式チャンネル「楠並木ちゃんねる」でも公開している。