劇団「ワンツーワークス」の舞台「R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム」が7月2日にメディキット県民文化センター(宮崎市船塚3)、7月5日に小林市文化会館(小林市駅南)で、それぞれ上演される。
劇団ワンツーワークス「R.P.G.ロール・プレーイング・ゲーム」宮崎・小林公演チラシ(写真提供=劇団ワンツーワークス)
小林市出身の劇作家・演出家である古城十忍(こじょうとしのぶ)さんが主宰する同劇団。今作は2001(平成13)年に刊行された、作家・宮部みゆきさんのミステリー小説「R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム」を完全舞台化した作品となっている。古城さんが外部の劇団から依頼され脚本・演出を担い、2004(平成16)年に初演。再演を重ねている演目だが同劇団での上演、宮崎での上演は共に初となる。
古城さんは熊本日日新聞政治経済部記者を経て1986(昭和61)年、「劇団一跡二跳(いっせきにちょう)」を旗揚げし、2009(平成21)年に「ワンツーワークス」に改名して再始動。一貫して現代のさまざまな社会問題をジャーナリスティックな視点で切り取った作品を発表し続けている。2020年には取材インタビューで得た証言だけで戯曲を構成する「ドキュメンタリー・シアター」の手法を用いて、口蹄疫(こうていえき)を題材とした演劇「29万の雫(しずく)2020」を宮崎で上演した。
今作ではインターネット社会の功罪とともに、「家族とは何か」という普遍的な問いかけが浮かび上がってくる。古城さんは「原作文庫本の背表紙には『家族の絆とは、癒やしなのか? 呪縛なのか?』と書かれているが、今作は『家族の絆』という言葉を『ネット社会』に置き換えても成立する。舞台化に当たってはそのことにも重点を置いているので、小説では味わえない演劇ならではの面白さを楽しんでもらえると思う」と話す。
日向市出身で舞台制作を手がける藤川けい子さんは「この規模の作品を宮崎で上演する機会はなかなかないので多くの方に来場いただきたい」と話す。
開演は、2日=15時、5日=18時。チケット料金は、両日共に、一般=3,000円、学生=2,000円。学生チケットは当日、会場で学生証の提示が必要。受付開始・当日券販売開始は開演の1時間前、開場は開演の30分前。10歳未満の児童は入場不可。問い合わせは同劇団(TEL 03-5929-9130、平日12時~18時)まで。