「キママプロダクツ」(三股町樺山、TEL 0986-52-1246)が、廃棄素材を活用する商品の新ライン「資ZAIHAI材(シザイハイザイ)」の販売を4月に始めた。
三股町社会福祉協議会の活動の一つで、2020年から工業用ミシンを使いものづくりを行う同社。これまでもヨットの帆などに使う特殊なコーデュラナイロンを使った「バッグパック」(2万円)や、小物などを販売してきた。今年1月には新たにコーディネーターを迎え、デザインや活動のブラッシュアップを続けている。新ラインでは、建築や農畜産業用の資材製品を作る「河宗」(都城市)から提供される強度が高い素材や水に強い余剰素材などを利用し、アウトドアでも使える製品を作る。
商品は「ポーチ」(A5サイズ=1,467円~、A4サイズ=1,750円~)や、ティッシュや除菌シートを入れて使えるサコッシュの「ティコッシュ」(1,583円~)など。色はその時ある廃材により変わる。販売店によって商品も異なり、サンプルを見せた後サイズを調整する。4月には「aitena」(都城市)のオープンに合わせ、同店オリジナルの3サイズのロールバッグも製作した。
同協議会にある、地域共生社会の実現を目指すためにつくられた「コミュニティデザインラボ」の松崎亮所長は「河宗から捨てる素材があると聞いたのをきっかけに始めた。従来の雇用システムになじめない人と共に、月曜から金曜までの好きな時間に気ままに活動しながらかっこいい商品作りを目指している。従業員から『毎日働けるようになった』『みんなと話せて楽しい』といった声を聞くとうれしい」と話す。コーディネーターの坂元真由美さんは「自分たちが欲しいものを企画し販売している。気ままだが納期があることで責任とやりがいを感じる従業員が多い」と話す。
商品は「co-meking space co-me(コメーキングスペース・コメ)」(三股町)、「オファリビング」「aitena」(以上都城市)、「若草ヒュッテ」(宮崎市)で販売する。