映画「月と。」の公開が6月10日、宮崎キネマ館(宮崎市高千穂通1、TEL 0985-28-1162)で始まった。
製作したのは、バックグラウンドの違う宮崎の若者5人によるクリエーティブチーム「ROOMMATE」。脚本は監督の伊達忍さんが書いた。当初はオムニバス映画としてほかの作品とまとめてサブスクリプションで公開する予定だったが、単体作品として作り、映画館での上映へと方向転換した。
伊達さんは「今まではいわゆる自主映画らしいとがった作品や、ビビッドなカラーを使った作品を数多く作っていたが、本作は地方の普遍的で寓話(ぐうわ)的なものを描きたいと思った。内容は、どんな人でも一度は経験する『自分の人生を見つめ直す瞬間』を描いている。本作も、他人のストーリーという以上に、どこか自分の話と感じられる作品になっている」と話す。
撮影は全て宮崎県内で行った。プロデューサーの重留一実さんは「地方でもクリエーティブなことができるというところを打ち出し、宮崎の人々に届けたい」と話す。
伊達さんは「作品を見た人々に『自分たちも作品を発表できるかもしれない』と思ってもらえたら。定期的に作品を上映し続けているチームは宮崎にはないので、今回の上映で終わりではなく映画を公開し続けることが目標」と意気込む。
チケット料金は1,000円。10日の初回上映後には舞台あいさつも行う。