綾田楽などの地元食材を利用したメニューを提供する「いろり庵・綾田楽」(宮崎県東諸県郡綾町北俣、TEL 0985-77-0021)が、オープンして半年がたった。
昨年の10月1日にオープンした同店。マネージャーの荒武大翔さんは「綾町も入る東諸県郡では、新鮮な農畜産物やジビエなど、その食材を使った郷土料理が町民に親しまれてきた。貴重な茅葺(かやぶ)き屋根の囲炉裏の屋敷を使って、新鮮な食材と長年受け継がれてきた地域の味を、もっとたくさんの人たちに伝えたいという思いでオープンに至った」と話す。
メインの綾田楽は、「鮎の塩焼き」や「田舎こんにゃくと大根」、若鶏の6つの部位を使った「鶏づ串」など、旬の地元の食材を竹串に刺した田楽を、客側が囲炉裏の中に並べて炭火で焼き上げる。味付けには、長年地域で引き継がれるみそを使う。一番人気という「綾田楽コース」(2,280円)では、「前菜の盛り合わせ」や「鮎(あゆ)の背越し」、「季節の竹川飯」やデザートなど、季節に応じて素材が変化する。ほかにも「鹿の刺身」や「宮崎牛串」がメニューに加わる「綾田楽会席コース」(3,480円)や、平日限定で毎回田楽の食材が変わる「綾田楽定食」(1,580円)なども用意。時期によっては、地元で採れたイノシシの鍋なども登場する。
店内には3~10人用の掘りごたつ席、最大100人利用可能な畳席を用意し、宴会やイベントにも対応。同町の宿泊施設「フォレスト綾川荘」の宿泊客にも料理を提供している。
荒武さんは、「綾川のせせらぎが聞こえてくる異空間で、日頃の疲れを癒すことができる。綾町、しいては東諸県郡全体の食を発信し、地域活性化に貢献したい」と意気込む。
営業時間は月・火・水・木曜=11時~15時(金・土・日曜は18時~22時も営業)。新型コロナウイルス感染状況を鑑み、当面は予約のみ受け付けている。