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都城市の美術館と図書館で「御池の龍伝説アートプロジェクト」 龍にまつわる展示スタート

様々ないらないおもちゃが使われる龍の頭部

様々ないらないおもちゃが使われる龍の頭部

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 「都城市立美術館」(都城市姫城町、TEL 0986-25-1447)と「都城市立図書館」(都城市中町、TEL 0986-22-0239)で現在、「国文祭・芸文祭みやざき2020」の分野別フェスティバル事業「御池の龍伝説アートプロジェクト」の作品が展示されている。

9つの頭がある龍のオブジェ

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 「国文祭・芸文祭みやざき2020」は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で開催時期が1年延期となり、両館では2年にわたってさまざまな関連イベントを行いながら、展示の準備を進めてきた。美術館では、1997(平成9)年から縁のある鹿児島県出身の秋田公立美術大学教授・美術家の藤浩志さんと共に、主に南九州にある龍伝説の情報を集めながら、分布図の「龍マップ」を作成し、龍のオブジェのあるインスタレーション(空間芸術)を計画した。今年2月には過程を展示する「準備中展」を、3月には図書館と共にオンラインイベント「ディスカバリュー、龍を探る」を開催した。

 オブジェは、5月から6月中旬にかけて前庭とピロティで制作。市民が提供した流木や木の枝などを使い、龍の体の土台部分を制作し、藤さんとスタッフで「九頭龍」をかたどったオブジェ「御池の龍」を完成させた。オブジェの表面には、いらないおもちゃを交換する藤さん主催の「かえっこプロジェクト」で集まったものを使った。学芸員の西田茉未さんは「さまざまな制作の過程を踏んでようやく完成した。藤さんも、かつてない大きさの巨大な龍ができたことを喜んでいる」と話す。同館では現在、インスタグラムに指定のハッシュタグをつけてオブジェの写真を投稿してもらう「御池の龍フォトコンテスト」も開催中。夜間はライトアップし、8月1日まで展示する予定。

 図書館では「みんなの龍プロジェクト」を実施し、今年3月~6月の来館者が龍にまつわる思いや絵を描いた付箋約600枚を壁に貼り、展示している。蔵書からは、文面やタイトルに龍が登場する作品だけではなく、作家の村上龍さんの作品などあらゆる「龍につながる本」を約500冊集めた「龍にまつわる図書展示」も開催中。コーナーの天井には藤さんの過去の作品で、青森の「ねぶた」の残材の針金や和紙などを利用してつくったオブジェ「飛龍」を展示している。前田小藻副館長は「展示を通して、ぜひ感想をSNSなどにあげてほしい」と話す。7月31日まで実施予定。

 営業時間は都城市立美術館=9時~17時。月曜休館。都城市立図書館=9時~21時。

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