宮崎県児湯郡高鍋町にあるビアレストラン「OMG!TAPROOM(オーエムジータップルーム)」(高鍋町大字持田、TEL 0983-32-1533)がオープンして半年を迎えた。
(左から)クラフトビールの「Virgin Voyage」「Moon Walk」「Behind The Mask」
6月1日にオープンした同店。イベントスペースなどで構成された複合施設「blue moon」の一角に店を構える。施設全体の運営を手掛ける寿石油(同町)の河野浩二さんは「ガソリンスタンド運営をしていた家業を継ぐために高鍋に戻ってきたが、年々町の人口が減り、活気が無くなっていくことに危機感を抱いていた。町の活性化には新しい魅力や、その町に足を運びたいと思える目的が必要で、そうしたものをゼロから作りたいと思い、この複合施設を作った」と話す。
同店では、同社が手掛けるナノブルワリー「阿波岐原クラフトブルワリー」のビールと料理を楽しむことができる。ビールの開発には全て河野さんが携わり、県内の農産物を副原料としたビールも多数醸造している。河野さんは「高鍋の人が習慣的に飲む酒は焼酎。クラフトビールを受け入れてもらうのに時間がかかったが、今では県外からも注文を多く頂くなど、少しずつファンを増やせていると感じている」と手応えを話す。
同店では常時十数種類のクラフトビールをラインアップ。取り扱う種類はその時々で異なるが、現在は児湯郡木城町産のユズを使った「Virgin Voyage」や、桜島小みかんの皮で香り付けしスパイスをきかせた「Moon Walk」、ハワイのコナ産のコーヒーを使ったブラックIPA「Behind The Mask」(以上Mサイズ=500円、Lサイズ=900円)などをそろえ、3種の飲み比べセットも用意する。「スパイシージンジャーエール」(500円)といった手作りのノンアルコールドリンクも提供。
食事のメニューは「阿波岐原ブルワリー」のビールに合うオリジナルメニューを多数そろえる。ボリューミーなハンバーガー「OMG!バーガー」(1,200円)はランチ限定で提供。15時以降に提供する「グリルマシン de BBQチキンステーキ」(1,000円)は客自身が店内のグリルで肉を焼いて食べることができる。通年で提供する季節のかき氷(800円)など、スイーツもある。
河野さんは「宮崎は農業県なので、いろいろな原料で新しいビール作りにチャレンジすることができ、それが宮崎の魅力の発信にもつながると思う。原料を提供くださる農家の方々に『こんなビールができました』とお伝えすることで喜んでいただき、応援したい」と話す。「これからも、高鍋からでもこうした新しい文化を作ることができるという価値観を共有していけたら」とも。
営業時間は11時~21時。月曜定休(祝日の場合は翌火曜)。席数は24席。