食料品や菓子などを取り扱う地域商店「細野さくら商店」(小林市細野)がオープンして、3月17日で2カ月がたった。
同店を営むのは細野まちづくり協議会。同地区では近年、買い物施設が相次いで移転・閉店し、移動手段がない高齢者も多い。同協議会会長の内村文彦さんは「地域住民の『不便になった』という声を聞いていた。食堂やスーパーなどいろいろ考えた末、商店を開こうと思った」と話す。構想から3年。オープン初日は、地域住民たちでにぎわった。
生鮮品、総菜、駄菓子などの食料品や生活用品を約400種類取り扱う。地元生産者のシフォンケーキやチーズまんじゅう、ふくれがしなども販売。内村さんは「卸先を探している生産者も多いため、連携している」と話す。併設の加工場で調理した唐揚げや肉じゃが、筑前(ちくぜん)煮などは、冷凍品でも販売する。調理や包装は内村さんをはじめとする同協議会の会員たちが行う。「何度も試作を重ねて商品化した。高齢者にも食べやすい大きさ、量になるように工夫を凝らしている」と話す。店内には意見箱を設置し、利用者の声も大事にする。要望がきっかけで取り扱いを始めたコストコの商品は、高齢者にも好評だという。
営業日は、開店後1週間は毎日営業し、来店状況などを見た上で決定した。「普段は本業で働く会員たちばかり。無理なくやっていけたら」と内村さん。学校や部活帰りの子どもたち、孫や子どもを連れてくる人も多いという。「自分たちが子どもの頃にあった駄菓子屋を作りたい、という思いもあった」と話す。
よく来ているという小学4年の園田未来結(あすき)さんも「以前は少し離れたコンビニまで行ってお菓子を買っていた。近くにこういう店ができてうれしい」と笑顔を見せた。地域住民の交流拠点としての役割も担っている。商品をきっかけに、居合わせた客同士の会話が生まれることもあるという。
内村さんは「日常の買い物に困る住民を抱える地域は他にもあると聞く。地域の取り組みとして知ってもらえれば」と話す。「地元住民以外でも気軽に立ち寄ってほしい」とも。
今後は移動販売も検討している。「まずは地元の祭りなどに出店し、いずれ市内各地でも展開できたら」と意気込む。
営業時間は、火曜=10時~13時、15時~17時30分、金曜=10時~13時、土曜=10時~17時。月曜・日曜・祝日定休。