津軽三味線演奏グループ「村上三絃道」(宮崎市阿波岐原町前浜、TEL 0985-27-6628)が8月28日、「メディキット県民文化センター」(同市)で「村上三絃道創立50周年記念公演」を行う。
「武道などのように三味線を通じて、心を磨く道を歩んでいきたい」と全国ではじめて三絃道を名付けた初代家元・村上由哲さん
1972(昭和47)年に、宮崎に移住した津軽出身の村上由哲(よしのり)さんが「西日本に津軽三味線の魅力を広めたい」という思いで設立した同一門。1990(平成2)年2月に現在の宗家となる2代目村上由哲さんが初代の父から家元を継承し、2019(令和1)年8月から娘の村上由宇月さんが三代目家元を務める。
同社中は三味線をはじめとした太鼓や民謡などの演奏指導を行い、現在は西日本の宮崎や広島など6県14支部に200人以上の門下生を抱えている。由宇月さんは「『伝統音楽を通じて、暮らしと人生に夢を、そして心豊かな人づくり』を理念に活動している。当社中は津軽民謡に限らず、宮崎を中心とした全国各地の民謡を織り交ぜながら、エンターテイメントとして日本の伝統音楽の魅力をお届けするのも特徴」と話す。
ほかにも地元宮崎を中心に日本各地のイベントや演奏会での公演、スペインや中国などの世界各国でも演奏活動を実施。1995(平成7)年からスタートしたスクールコンサートや「学校と地域を結ぶコンサート」ではこれまでに1,000校以上の学校を巡り、伝統音楽の魅力を伝える活動を続けている。
今回の公演には70人以上の同一門が参加。ピアニストの大西洋介さんや尺八奏者の佐藤公基さん、西米良村の村所神楽など、和洋楽器や伝統芸能との共演も行う。
由宇月さんは「今回の記念公演は日本の伝統音楽や、さまざまなジャンルのコラボレーションを通じてみんなの力で作り上げるコンサート。楽しんで元気になっていただければ」と話す。「皆さまのおかげさまで50周年を迎えられた。初代と2代目がこれまで築き上げてきたものや理念をずっと残していけるように一生懸命頑張っていきたい」とも。
公演は13時開場、14時開演。料金は、自由席=3,000円、後援会員=2,000円、学生=1,500円。