小林市の市民参加型の魅力発信プロジェクト「ハッシンコバヤシ!!」が立ち上がって1カ月がたった。
地元の西諸弁がフランス語に聞こえる動画「ンダモシタン小林」の制作など、県内外に向けて特色のある発信を続けてきた同市。地方創生課プロモーションリーダーの佐藤友和さんによると、外向けの発信に注力することで「小林は面白いことをする自治体だ」という評価を得たが、「もう一度原点に立ち返り、市内や市民に向けた発信にも力を入れよう」という意見が周囲から上がってきていたという。「住民も巻き込んだ形で一緒に自分たちが知っている小林の自慢をしていけば、それが市の魅力として市外の人々にも伝わるのではないかと考え、新たなプロジェクトとして立ち上げた」と話す。
プロジェクトの皮切りとして、4月9日にコンセプトムービーをユーチューブ上で公開。「誰でも気軽に情報発信していこう」というメッセージを込めるため、出演者はSNSを使い慣れていない地元の初老世代の男性3人を起用したという。市内の観光スポットやグルメをSNSで発信していく様子を15秒にまとめた動画5本を配信している。
今後はフォトコンテストなどで市民が発信する機会の創出や、発信する住民を増やしていくための発信講座の実施、地元の学生たちとのオリジナルグッズの共同開発など、幅広い世代の発信をバックアップする取り組みを計画しているという。
佐藤さんは「地域住民に加えて、市役所職員自身の発信力も強化し、関係人口の拡大を目的に始めた『こばやしファン・サポーターズCLUB』や、発信力のあるメディアなどともうまく連携していきたい」と意気込む。「小林に住んでいる人、来てくれた人、関わりのある人が、それぞれのスタイルで気軽に小林の魅力を発信し、自慢し合える機運づくりの展開を目指している。小林のファンを増やし、地元の人の郷土愛も醸成できれば」と期待を込める。