大阪から移住した森岡朗さんが、綾町初の「ふるさと大使」として任命されて3カ月がたった。
森岡さんは以前からバックパッカーで世界中を旅しており、循環型社会の実現に取り組む綾町に魅力を感じて、約2年前に大阪から移住した。移住後は「結び屋 おたすけマン トキ」として地域の清掃活動や困りごとの「おたすけ活動」をしながら、県内外からの観光客や視察者のガイド、県外でのPR活動も行っており、今年1月に「ふるさと大使」に任命された。
森岡さんは「20歳からいろいろな国を旅する中、貧困や難民の子どもたちを目の当たりにし、自分に何ができるだろうと考えるようになった。旅を続けていく中で、まずは自分がどこかの土地に根差す必要があると考え、偶然足を運んだのが綾町だった。自分自身が多くの人に助けられてきた経験から、それを返していく『おたすけマン』として活動していくことを決めた」と話す。
任命後の活動内容は、現地のツアーガイドや県内外へのPR活動、ユーチューブでの情報発信など多岐にわたる。ツアーガイドは、相談者の要望に合わせ、同町の自然を案内するほか、ニーズによっては工芸家や農家など人もつなぐオーダーメイドのツアーにも対応する。3月27日開催の「照葉樹林文化シンポジウム」では、パネラーとしても登壇する。
森岡さんは「任命前から綾町の歴史や文化を学び、人と人をつなぐ『結び屋』だからこそ伝えられる綾町の魅力を発信したい。初代綾町ふるさと大使として、森と共存する綾町ならではの哲学も伝え、ただの観光PRで終わらず、関心を持ってくれた人にとって何か1つでも学びあるものになるよう取り組んでいきたい」と意気込む。
ツアー費用は応相談。