東京都に本社を置くIT企業「ポート」(東京都新宿区)が「みやぎん地方創生1号ファンド」から出資を受け、12月22日、「ポート日南オフィス」(日南市岩崎3)で共同記者会見を開いた。
同ファンドは宮崎銀行と宮銀ベンチャーキャピタルが2015年10月、地方創生や地域経済活性化を目的に設立したもの。ポートはウェブメディアなどを運営するIT企業で、2016年4月に日南市の油津商店街に「日南オフィス」を開設。同市の人材を多く採用するなど、地域経済の活性にも貢献している。
同社は今回、ファンドに約5,000万円の第三者割当増資を実施。地場企業の支援を目的とした地銀系のベンチャーキャピタルが誘致IT企業に出資するケースは県内初となる。
記者会見の場で、宮銀ベンチャーキャピタルの原田正純社長は「ポートは地場企業ではないが、日南市、串間市と連携した地域人材育成事業や、遠隔診療事業を通して地域に大きく貢献している。その理念は地元金融機関とも共有できると確信し、今回の資本参画を決定した」とコメント。
ポートの春日博文CEOも「これまで地域に若者が希望する仕事を作り、地域に根ざした事業を展開してきたことと、地元の金融機関にこのような形で評価していただき大変光栄。われわれの事業はまだ道半ばであり、より地域に貢献できる事業をつくっていきたい」と展望を語る。