
青島地区で7月26日・27日、「海を渡る祭礼」が開催される。
1948(昭和23)年に始まった同祭りは、豊漁や無病息災を願って行い、みこしを載せた「御座船」を先頭に、満艦飾の大漁旗などで飾った数十艘の漁船が列を作って進む。当日は浜下り唄と呼ばれる民謡調の歌曲に合わせて、地元民が担ぎ地域を巡る「暴れみこし」も行う。今回はコロナ禍を経て6年ぶりに、本来の形である2日間開催に踏み切った。
祭礼実行委員長の津口秀敏さんは「年々担ぎ手の減少は続いており、歴史的に続いてきた形のままで祭りを維持していくことが徐々に困難となっている。そこで、移動距離の長い1日目の巡幸ではみこしを載せて移動するための台車を導入したり、本祭の前夜に行われてきた納涼祭を本祭の2週間後開催に変更したりと、担ぎ手の負担を減らす工夫もしている」と話す。
青島には移住者が多く住む一方、「地域住民による歴史のある行事」という特性から、同祭に敷居の高さを感じる人も多いという。そこで近年は、担ぎ手や炊き出しなどのボランティア参加や、オリジナルタオルの返礼品がある協賛金の受付窓口を設置。実行委員の宮崎真寛大さんは「多くの人に参加してもらい、より開かれた伝統行事となるよう知恵を絞っている」と話す。
開催時間は、26日=7時30分~17時30分、27日=9時~16時30分。納涼祭は8月10日17時~21時、青島歴史文化の広場で開催。